AED、その他Q&A(1)。
いざAEDを使う場合、「こういったケースで、AEDを使っても大丈夫なのだろうか?」という不安が起きそうな、いくつかの代表的ケースをとりあげ、AED、その他Q&A(2)。と共に「Q&A形式」で解説します。
Q:妊婦さんが患者の場合、AEDを使ってもかまわないのか?
A:問題ありません。AEDの使用に関しては、妊婦さんもそうでない人も、同じやり方になります。
むしろ母体の心肺停止状態が続くほうが胎児への影響が出る可能性があるため、できるだけすみやかに措置を行う必要があります。
Q:子供が患者の場合、大人用のAEDを使ってもよいか?
A: 通常のAEDは大人用として設計されているため、これを子供に使うことはできれば避けたいものです。
大人用のAEDは、8歳以上もしくは、体重が25㎏以上において使用するものと、定められています。なおAEDは「1歳未満の子供」には、使用することができません。
子供用のAEDは、電気エネルギー量も大人用の約3分の1になっています。現在は多くの小学校や保育園でAEDが設置されるようになっていますので、入手可能な状況の時は子供用のAEDを使用する必要があります。
最近は大人用のAEDに子供用の電極パッドが一緒に入っているものが多くなってきていますので、このときは当然に子供用を使用するべきです。本来8歳未満の子供には、大人用ではなく子供用の電極パッドを使用することが原則とされていることは、おぼえておきましょう。
しかし以上はあくまでも原則論であって、心室細動で一刻を争う緊急事態において大人用のAEDしか手元にない場合には、それを使用せざるを得ないでしょう。
その時は大人に対して施す処置と同じ手順に従い、大人用のAEDを使用する必要があります。
Q:プールなどで、全身水で濡れた患者にAEDを使った場合、感電しないのか?
A:問題ありません。電気は抵抗が最も少なく流れやすい2枚のパッドの間を通ることになるので、感電などの心配はありません。
ただ患者の胸のあたりが濡れている場合は、タオル等で水をふき取った後に、電極パッドを装着するようにします。
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