AED、講習会の参加方法。

AEDの普及が進み関心が高まる現在、さまざまな場所でAED心肺蘇生法の講習会が開かれています。

これまでAED利用の手順を解説してまいりましたが、ここでは、実際にAEDや心肺蘇生法の講習会に参加して、実技をひととおり体験しておくことを強くおすすめしておきたいと思います。

イメージとして頭の中で手順を理解できていたはずなのに、実際に講習でやってみると緊張してしまい身体が思うように反応しなかったり、手順を間違えたり、あるいは途中を飛ばしてしまったりということは、実技講習に臨んだ人が実際に経験するところです。

胸骨圧迫をわずか数十回やっただけで息があがってしまい、これを救急車が到着するまで続けられるだろうか…と、驚く方もいます。講習に一度でも参加し実技を実際に体験しておくのと、身体を動かすことなく頭の中だけに留まることの間には、想像以上の違いがあるものです。


いざ実際の現場に遭遇したときにも、自分の身体を実際に動かして救命手順を学んでおいた場合には、そうでない場合に比べ格段に落ち着いた行動がとれるものです。

機会をみて講習会に参加し、対象者を発見した時の対応から、人工呼吸と胸骨圧迫(心配蘇生法)の行い方、そしてAEDの使用に至る一連の動きを、ぜひ自分の身体におぼえこませておきたいものです。


一番手っ取りばやいのは、地方自治体や地元の病院・スポーツクラブなどを会場として行われる無料のAED講習に、機会をみて参加することでしょう。

参加日程等については、地元の市町村・スポーツクラブ・医療機関などに問い合わせたりネットで探すとよいでしょう。


日本赤十字社消防署においては、かなり本格的な講習会が開催されています。日本赤十字社では、4時間ほどの「救急法 基礎講習」というコースが設けられています。

各都道府県にある日本赤十字社支部講習を開催しているので、地元の支部に直接申し込みます。受講費用は、1,500円必要で、この費用には教本や講習中に怪我をした時のための保険も含まれています。

日常生活における事故防止、手当の基本、人工呼吸心臓マッサージの方法、AEDを用いた除細動、などについて学ぶことができます。


修了すると受講証も交付され、さらに検定に合格すると認定証が交付されます。また修了者は、さらに急病の手当、けがの手当(止血法、包帯法、固定法)、搬送及び救護等を講習内容とする、30時間からの「救急員養成講習」を受講することができます。


消防署では、講習時間が3時間ほどの「普通救命講習」を行っています。講習内容は日本赤十字社の講習内容と、さほど変わりません。

救命講習のご案内(東京消防庁の例)

費用はほとんどの消防署が無料で行っていますが、千円前後の講習料がかかるところもあるようですので、参加前に確認しましょう。

こちらの講習も、修了証が交付されます。また、さらに上を目指すための「上級救命講習」も設けられています。



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